先日の土曜、川上元美さんの事務所からのご招待で、早稲田大学の大隈記念講堂にてドキュメンタリー映画『アルファベット・マンジャロッティ』上映会がありました。
画像参照先:https://mag.tecture.jp/event/20240605-112920/

上映前に、壇等でイタリアのアンジェロ・マンジャロッティ氏の事務所で、ご活躍されていた歴代の日本人デザイナー(川上元美さん)たちの対談から始まり、巨匠マンジャロッティ氏の人間らしい一面などのお話しもお聞きすることができたので、貴重な体験となりました。

20世紀イタリアデザイン文化を背景に、素材や材料に対する姿勢や感性に焦点を当てながら探求しすることを目的としている映画の一部で、職人との人間関係を大事にし、職人とのインタラクションによりモノができていくプロセスに感銘を受けました。

映画の中でマンジャロッティ氏が、フランスのデザイナーのフィリップ・スタルクがデザインしたレモンスクイーザーを、種まで落ちてしまうと批判していたことが印象深かったです。
機能美を追求するマンジャロッティ氏からすると、理に適った造形でないということなのでしょう。
私がコメントすることは烏滸がましいのですが、お茶目なスタルクさんは好きです。

また、ル・コルビュジエ、ミース・ファン・デル・ローエといった世界トップスリーの二人を指示していたマンジャロッティ氏は、ファッションのようにトレンドによって無駄に消費されるより、工業的なモジュールで構成された建築や家具、ユーザビリティを追求したテーブルウエアなど、デザイナーの著名性に頼らないデザインを探求していたことがわかります。

これは、現代の社会的背景からこのポータルサイトを始めた私のモチベーションに共通点を感じました。
ロス材だったりモジュール家具だったり、遥か前からマンジャロッティ氏のような先人たちの探求は、時や国を超えた普遍的なテーマであることに、あらためて気付かされました。

私がデザインしているDIYER-CO Projectの第一弾モジュールブランド「Skov (スコー)は、部材を骨•肉•皮へと分解•再構成。サーキュラーエコノミーへのアレンジで、 建築やプロダクトを横断させたいと考えています。

執筆者:sen渡辺
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